バンコクのオフィス賃貸ガイド|エリア別相場とオフィス形態の選び方

※ 本記事の日本円換算は1バーツ=約5円(2026年3月時点)で計算しています。為替レートにより変動します。
タイで会社を設立したら、次に必要になるのがオフィスです。タイでは会社登記時に「本店所在地」の登録が必要なため、オフィスの確保は進出準備の中でも早い段階で検討すべきポイントのひとつです。
バンコクのオフィスは、通常の賃貸オフィスだけでなく、サービスオフィスやバーチャルオフィスなど選択肢が多く、初めてだと何を基準に選べばいいか迷いがちです。
この記事では、バンコクのオフィス賃貸の相場・エリア別の特徴・オフィス形態の比較・契約時の注意点を2026年最新情報で解説します。7年以上バンコクで法人を運営してきた実体験も交えてお伝えします。
この記事でわかること
・バンコクのオフィス4タイプの特徴と費用感
・エリア別の賃料相場(日系企業に人気のエリアは?)
・進出ステージ別のおすすめオフィス形態
・契約時の注意点6つ
・月額コストのシミュレーション(3パターン比較)
・【実体験】オフィス選びで重視すべきこと
バンコクのオフィスは4タイプ|形態別の特徴と費用感
バンコクで利用できるオフィスの形態は大きく4つあります。それぞれの特徴と費用感をまとめました。
| 形態 | 特徴 | 月額目安 |
|---|---|---|
| 通常賃貸オフィス | ビルのフロアを借りる一般的な形態。内装は自分で手配。広さ・レイアウトの自由度が高い | 500〜1,600THB/㎡ |
| サービスオフィス | 家具・受付・会議室付きの個室オフィス。契約してすぐ入居可能。1名〜利用OK | 10,000〜30,000THB〜 |
| コワーキングスペース | 共有ワークスペース。フリー席・固定席あり。初期費用ほぼゼロ | 1,500〜9,000THB〜 |
| バーチャルオフィス | 住所のみ利用。登記用住所として使える。実際のスペースは借りない | 2,000〜6,000THB〜 |
㎡単価で見ると、通常賃貸オフィスが最もコスパが良いですが、内装費用と契約期間(通常3年)がネックです。スタートアップや少人数の日系企業には、初期費用を抑えられるサービスオフィスやバーチャルオフィスが現実的な選択肢になります。
バンコクのオフィス賃料エリア別相場|日系企業に人気のエリアは?
バンコクのオフィス賃料は、エリアとビルのグレードによって大きく異なります。以下は通常賃貸オフィスの㎡あたり月額賃料の目安です。
| エリア | 賃料/㎡/月 | 特徴 |
|---|---|---|
| シーロム・サトーン | 700〜1,200THB | バンコクのビジネス中心地。外資系・大手企業が集中。BTS+MRTアクセス良好 |
| チットロム・プルンチット | 800〜1,400THB | 高級オフィスエリア。グレードAビルが多い。大使館・ホテルに近い |
| アソーク・プロンポン | 800〜1,600THB | 日系企業の集積地。日本人向けサービスが充実。BTS+MRT+ARL接続 |
| パホヨンティン・ウィパワディ | 500〜700THB | ドンムアン空港方面。賃料が手頃。車移動メインの企業向き |
| ラチャダー・ラマ9 | 500〜800THB | MRTアクセスあり。新興エリアで賃料がリーズナブル。ローカル企業多め |
| ペッチャブリ通り周辺 | 500〜600THB | 駅から距離あり。車移動メインで来客が少ない企業に向く |
BTS・MRT・エアポートリンクが交差するアソーク駅周辺は、Exchange Tower、サーミットタワーなど日系企業が多く入居するビルが集中しています。日本食レストランやフジスーパーも近く、日本人駐在員にとって生活面でも便利なエリアです。
タイ進出のステージ別|おすすめのオフィス形態
どのオフィス形態が適切かは、事業のステージと人数によって変わります。
① まずは法人登記だけしたい → バーチャルオフィス
まだタイでの事業が本格化していない段階なら、バーチャルオフィスで登記用の住所だけ確保するのが最もコストを抑えられます。月額2,000〜6,000THB(約1〜3万円)で、ビジネスアドレスと郵便物の受取ができます。ただし、業種や許認可によってはバーチャルオフィスが使えないケースもあるため、事前確認が必要です。
② 1〜5名で事業開始 → サービスオフィス
スタートアップや駐在員1〜2名の拠点なら、サービスオフィスが最も効率的です。家具・インターネット・受付・会議室がセットで、契約後すぐに入居できます。契約期間も1か月〜と柔軟。アソーク周辺のサービスオフィスなら月額10,000〜30,000THB(約5〜15万円)が目安です。
③ 5名以上・長期運営 → 通常賃貸オフィス
従業員5名以上で長期的に拠点を構えるなら、通常の賃貸オフィスの方が㎡あたりのコストが安くなります。ただし、保証金(通常3か月分)+内装工事費+契約期間3年が必要なため、初期コストは大きくなります。
④ フリーランス・ノマド → コワーキングスペース
個人やフリーランスで法人登記が不要なら、コワーキングスペースがコスパ最強です。月額1,500THB〜(約7,500円〜)からフリー席が使えます。
バンコクでオフィスを借りるときの注意点6つ
① 登記に使える住所か確認する
タイでは会社登記時に「本店所在地」の届出が必要です。コワーキングスペースやバーチャルオフィスの中には、法人登記用住所として使えないものもあるため、契約前に必ず確認しましょう。
② 保証金(デポジット)は通常3か月分
通常賃貸オフィスの場合、保証金として家賃3か月分の前払いが一般的です。加えて前家賃1か月分も必要なので、契約時に家賃4か月分相当のキャッシュが必要になります。
③ 内装工事費は別途かかる
通常賃貸オフィスは「スケルトン(何もない状態)」で引き渡されることがほとんどです。パーテーション・電気工事・家具などの内装費用が別途必要で、小規模でも数十万バーツ単位になります。退去時の原状回復義務も契約で確認しておきましょう。
④ 毎年の賃料値上げに注意
バンコクのオフィス賃料は上昇傾向にあり、3年契約の場合、更新時に10〜15%の値上げを提示されることも珍しくありません。契約書に年間の賃料上昇率(一般的に3〜5%/年)の上限が明記されているか確認しましょう。
⑤ 共益費(CAM Fee)が別途かかる
賃料とは別に、共益費(Common Area Maintenance Fee)が月額で発生します。エレベーター・警備・清掃などの費用で、物件によっては賃料の15〜20%程度加算されるケースもあります。
⑥ 契約書はタイ語+英語の両方を確認
賃貸契約書はタイ語が法的に有効ですが、外国人向けには英語版も用意されることが多いです。重要な条項(契約期間・途中解約条件・原状回復義務・賃料改定条件)は両言語で確認しておくと安心です。
オフィスにかかる月額コストのシミュレーション
1〜3名規模でアソーク周辺にオフィスを構える場合のコスト感を3パターンで比較します。
| 項目 | バーチャル | サービスオフィス | 通常賃貸(30㎡) |
|---|---|---|---|
| 月額賃料 | 3,000THB | 18,000THB | 30,000THB |
| 共益費 | 込み | 込み | 5,000THB |
| 電気・水道 | なし | 込み | 3,000THB |
| インターネット | なし | 込み | 1,000THB |
| 月額合計 | 3,000THB 約1.5万円 |
18,000THB 約9万円 |
39,000THB 約19.5万円 |
| 初期費用 | ほぼゼロ | 1〜2か月分 | 保証金3か月+内装費 |
サービスオフィスは月額だけ見ると高めに見えますが、共益費・電気代・ネット代・家具がすべて込みで初期費用もほぼゼロなので、1〜3名規模ならトータルコストではサービスオフィスが最もバランスが良い選択肢です。
【実体験】バンコクでオフィスを選ぶときに重視すべきこと
7年以上バンコクで法人を運営してきた経験から、オフィス選びで特に重要だと感じるポイントを共有します。
① 「駅チカ」の価値は日本以上
バンコクは渋滞が深刻で、車移動だと5km先のミーティングに1時間かかることも珍しくありません。BTS・MRTの駅直結またはスカイウォーク接続のオフィスは、日々の移動効率が段違いです。雨季(6〜10月)のスコール対策にもなります。
② 最初は小さく始めて、軌道に乗ってから拡大
タイ進出でよくある失敗のひとつが、最初から広いオフィスを借りてしまい固定費が重くなるパターンです。まずはバーチャルオフィスかサービスオフィスで開始し、事業が安定してから通常賃貸に移行するのが堅実です。
③ ローカルの不動産仲介を活用する
バンコクのオフィス仲介は、テナント側(借りる側)は仲介手数料無料のケースがほとんどです。スターツ、ディアライフ(RENOSY)など、日本語で対応してくれる仲介会社もあるため、初めてのオフィス探しでも安心です。
まとめ:バンコクのオフィス賃貸で押さえるべきポイント
オフィスは4タイプ(通常賃貸/サービスオフィス/コワーキング/バーチャル)
日系企業に人気のエリアはアソーク・プロンポン(800〜1,600THB/㎡)
1〜3名のスタートアップにはサービスオフィスが最適解
法人登記用住所に使えるか必ず確認
保証金3か月+内装費+年間賃料アップに注意
仲介手数料はテナント側無料が一般的
オフィスの確保はタイ進出の準備の中でも重要なステップのひとつです。費用だけでなく、登記対応・契約の柔軟性・立地をバランスよく検討して、事業に合ったオフィスを選びましょう。
→ タイ進出の全体像を知りたい方は「タイ進出の準備やることリスト」もご覧ください。
📋 タイで会社設立にかかる費用(内訳と依頼先別の相場)
📋 タイのビザ・ワークパーミット取得ガイド(手続き・費用・必要書類)
📋 タイで経理代行を外注すべき理由(費用相場・業務範囲・選び方)
📋 タイの法人税・税金まるわかりガイド(税率・計算方法・申告)
タイのオフィス手配もまるごとサポート
海外窓口では、オフィス選定から会社設立・ビザ取得・経理代行まで日本語でワンストップ対応。
フルパッケージ118,000バーツ〜。「まだ検討段階」でもOKです。


